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OpenMeta の将来と Mountain Lion

OpenMeta とは Mac OS X 上でファイルのタグ付けを実現する非標準規格。この規格の将来性を危ぶむ声が上がっている:OpenMeta’s Future « MacdrifterOpenmeta standard and Mountain Lion? / Problems & Questions / Discussion Area - Cocoatech Support

曰く、 OpenMeta に準拠したタグ付けアプリケーションは最近付けたタグの履歴を共用のフォルダに保存しているのだが、 Mountain Lion においてサンドボックス化されたアプリケーションはアクセスできるフォルダが制限されるため、タグの履歴の共有も不可能になるとのこと。 App Store で入手できるタグ付けアプリケーションのいくつかは、すでにタグの履歴を個別に保持しているという。

タグ自体はファイルの拡張属性に保存されるため将来に渡って消える心配はないと書かれているが、ここでSnow Leopard において OpenMeta のタグデータが消える可能性があったのを思い出した。拡張属性に配慮していないアプリケーション(大部分はそうである)がファイルに書き込みを行うと、拡張属性が消えてしまうというもの(追記:Mountain Lion においてこの挙動が改善されているかどうかは未検証)。 OpenMeta はタグデータをバックアップする仕組みを定めているためタグが消えても復旧できるのだが、このバックアップデータもまた共用のフォルダに保存されている

ということは、 Mountain Lion においてはタグの履歴のみならずタグのバックアップデータも各タグ付けアプリケーションが個別に保持することになる。これでは複数のタグ付けアプリケーションの併用が不便になるだろう。

タグデータそのものが使えなくなってしまうことは(近い将来のうちには)ないにせよ、 OpenMeta の先行きは暗いかもしれない。